災害時の避難でペットはどうする? 必要な準備や注意点を解説!
2021年07月05日
皆さんこんにちは。横浜市民共済生活協同組合です。
地震や津波などの災害で避難する時、家のペットはどうするのか考えていますか?
「置いてはいけない! でも避難所に連れて行ってもいいの?」と、万が一の災害を想定したときに不安に思っている方もいるのではないでしょうか。
今回はペットと一緒に安全に避難するために、知っておきたいお話です。
避難時にペットはどうするのか、避難のための準備や注意点などもご紹介します。
災害で避難するときにペットはどうする?
災害で避難所へ避難するとき、ペットはどうするのが良いのでしょうか。
大切な家族の一員だから置いてはいけない! でも一緒に連れて行ってもいいものなの? と迷ってしまう方もいますよね。
2011年に起きた東日本大震災では、飼い主とはぐれてしまったペットや、ペット連れでの避難生活の難しさが多く報道されました。
国はこの時の経験から、2013年に「災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」を策定。
2018年には「人とペットの災害対策ガイドライン」へと改訂し、ペットを連れた避難に対してガイドラインを作成しました。
災害時のペットの扱いについては、原則「同行避難」です。
同行避難とは自宅が危険になった場合、飼い主が自分の安全を確保したうえで、ペットも安全なところに連れていくことです。
ここで勘違いされがちなのは、同行避難は「避難所で一緒に過ごす」こととは限らないということ。
避難所でのペットの対応は、ペット受け入れ可・不可・受け入れるが部屋は分けるなど、自治体や避難所ごとにまちまちです。
ペット受け入れ可であっても、人間とペットとの生活スペースは分かれていることがほとんど。
人間とペットが同じ空間で避難生活を送ることは、同伴避難といいます。
多くの避難所ではペットと人間は生活スペースを分け、屋内や屋外にケージや柵で囲った専用スペースを用意するといった対応をとっています。
※盲導犬や介助犬、聴導犬などは同伴避難を認められています。
たとえば2016年の熊本地震の際には、屋外に並べた専用ケージの中にペットを避難させ、そこへ飼い主が世話をしにくる形の避難所も。
また、2018年の西日本豪雨の際には、小学校の体育館に人の避難スペースをつくり、別の教室はペット連れの方専用の同伴避難スペースとしていた避難所もありました。
避難先の避難所がペット不可の場合は、安全を確保したうえで自家用車の中でペットと一緒に過ごしたり、遠方の親戚や友人に預けたりせざるを得ないケースもあるでしょう。
そのため、災害が起こってしまう前に車中避難の対策を考えたり避難用のケージを用意しておくこと、万が一の場合に預けられる先を確保しておくことも大事です。
災害でペットと一緒に避難するために準備しておくもの
人間は万が一の災害に備えて、非常持ち出し袋を用意していますよね。
ペットの分も同様に、避難に備えた持ち出し袋を準備しておきましょう。
2018年に改訂された「人とペットの災害対策ガイドライン」では、ペット用の持ち出し袋や備蓄品として下記の物品と優先順位の例を紹介しています。
【優先順位1】
動物の健康や命に係わるもの
- ・ペットフード(少なくても5日分)
- ・常備薬
- ・ケージやキャリーバッグ
- ・予備の首輪、リード(伸びないもの)
- ・トイレ用品
- ・排泄物処理道具
- ・食器
など
【優先順位2】
飼い主やペットの情報
- ・飼い主の連絡先や緊急連連絡先
- ・ワクチン接種状況や既往症などの情報
- ・かかりつけ動物病院の情報
など
【優先順位3】
ペット用品
- ・タオル、ブラシ
- ・お気に入りのおもちゃなど
- ・ビニール袋
- ・ウエットティッシュ
- ・ガムテープ、マジック
など
避難所へ避難できたとしても、ペット用の物資の支給はほとんどありません。
必要なものは、飼い主自身が事前に準備が必要です。
事前に、全てに記名をしておきましょう。
ペットと避難するうえでの3つの注意点
災害時にペット一緒に避難する際の注意点を3つご紹介します。
安全に避難するために、しっかり対策と意識をしておきましょう。
ペットが迷子にならないための対策
災害などの緊急時にペットとはぐれて迷子になってしまわないように、対策をしておきましょう。
まずは、首輪にゆるみや劣化がないかを定期的に確認。
首輪にはペットの登録内容を示した鑑札や予防注射済み票、連絡先を記載した迷子札を付けておきましょう。
首輪は外れてしまう可能性もあるため、環境省では体内へのマイクロチップの装着を推奨しています。
周囲の人たちへの配慮
避難場所で、一緒に避難している人たちの中には動物が苦手な方もいるでしょう。
鳴き声やニオイが苦手、動物アレルギーがあるといった方もいるので配慮が必要です。
ペットが避難先でもおとなしく落ち着いて行動できるよう、無駄吠えをさせない、ケージに入るといったしつけを普段から心がけておきましょう。
ペット自身のストレスや体調への配慮
避難場所の慣れない環境で過ごすのは、ペットにとっても大きなストレスです。
同伴避難ができない場合でもできるだけそばに寄り添い、声をかけたり撫でてあげたりスキンシップをとりましょう。
匂いの付いたタオルやおもちゃを持っていくのも効果的です。
体調を崩してしまうペットも多いので、食欲の低下や元気のなさなども細かく観察してあげてくださいね。
夏の屋外や車中で過ごしている場合は熱中症にも注意が必要です。
ペット一緒の避難はどうする? 事前準備をして安全に避難しよう
ペットと一緒の避難は、同行避難が原則。
ただし、避難所がペット可とは限りませんし、同じスペースで過ごせるとは限りません。
まずは居住地を管轄する自治体等にペットを避難所で受け入れているかを確認する必要があります。
同行避難とは、あくまでも安全を確保してペットも安全な場所へ連れ出す、という意味です。
避難所がペット不可の場合も想定し、車中避難の対策やケージの用意、預け先なども考えておきましょう。
ペットを連れて安全に避難するためには事前の準備も大切です。
人間と同じように非常持ち出し袋の準備し、迷子にならないための対策や周囲へ迷惑をかけないためのしつけなども、日頃から行なっておけると良いですね。
緊急時にはペットも大きなストレスを受けます。
可能な限りペットに寄り添い、スキンシップをしてストレスの緩和に取り組みましょう。
神奈川県にお住まい・お勤めの方のための「横浜市民共済の火災共済」では、万が一の損害に対する保障や見舞金制度をご用意しています。
ぜひ、お気軽にご相談ください。